高校野球→京都大会→’02東山高甲子園への道のり | 84th東山 >> 85th平安 |
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第84回全国高校野球選手権京都大会は東山高校がノーシードから逆転逆転で勝ち進み優勝しました。
過去7回の甲子園出場経験がある同校ですが、近年は低迷、今年も秋春とも早々に敗れ、結果を残せませんでした。
そのような状況からチーム一丸となって一戦一戦を勝ち抜き、この夏見事京都の頂点まで上り詰めた「ミラクル東山」の戦績をまとめてみました。
学校法人東山学園 東山高等学校
■所在地:左京区永観堂町(地下鉄蹴上駅or市バス南禅寺永観堂道下車)
■ウェブサイト:http://www.higashiyama.ed.jp/
■学校創立:1968(M1)年 浄土宗の僧侶養成機関「勧学院」として設立、旧制東山中学
■硬式野球部創部:1903(M36)年 府内5番目
■最初の甲子園出場:(T14)年夏 第11回選手権大会
■直近の甲子園出場:(H5)年春 第65回記念選抜大会
■甲子園勝敗数:5勝8敗…夏2勝4敗、春3勝4敗(04年4月現在)
■夏の京都大会戦績:優勝4回、準優勝7回、四強8回、八強12回(04年4月現在)
■学科・コース:普通科約280人…プラトン(人文科学系)、パスカル(自然科学系)、スーペリア(特進)、クレセント(普通)
志願者数は03年度1,259人、04年度1,352人
■兄妹校:華頂女子高校・京都文教高校・上宮高校・上宮太子高校・鎮西高校・樹徳高校etc...
■併設校:東山中学校(敷地内)・東山幼稚園(山科区)
■野球部練習場:東山高校山科グラウンド(地下鉄御陵駅orJR山科駅)…全ての屋外競技運動部と共用、当然軟式もこちら
蹴上から疎水べりを少し歩いたところ、南禅寺や永観堂、哲学の道などに隣接する一等地に立地する東山。
インターハイに半世紀以上連続出場し何度も全国優勝を果たしている卓球部を筆頭に、ほぼ全ての運動部が全国大会
出場経験のある文武両道校。バスケット部、バレー部、テニス部、ラグビー部などは近畿の強豪として名を轟かす。
また、文化部に於いても写真部、書道部、放送部などが全国大会に数多く出場。地学部は琴弾浜の鳴き砂研究で名高い。
京都でも有数の風致地区にあるが為に生徒数が増加する中運動場の拡張すら困難となり、山科に体育授業用のグラウンド
を整備、硬式野球部は放課後に他の運動部共々この山科グラウンドに移動して日々練習を続けている。
卒業生にはみうらじゅん、茂山逸平ほか。 主な硬式野球部OBは川中基嗣(読)、岡島秀樹(読)、吉崎勝(日)など。
異色どころでは近年人気が上昇してきたTIMのレッド吉田(控え投手としてチームを甲子園に導く)がいる。
ちなみに、故・山村美沙さんが亡くなられたときに少し話題となった旦那さんはこの学校で国語科教諭をしておられる。
甲子園出場時点での全校生徒数1,142人、硬式野球部員59人 宿泊先は東三国のホテルトーコー新大阪
7月18日(木) 2回戦
東山が大逆転
本塁打攻勢で5点差ひっくり返す!!
大会第5日西京極球場第1試合 | ||||
TN | 123 456 789 | TOTAL | H | E |
005 000 000 | 5 | 5 | 3 | |
000 001 53X | 9 | 11 | 2 |
2回裏、西城陽が一気に5点を先制。しかし東山は7回表に敵失などで2点差とした後、3番野口くんがスリーランを放ち逆転。 8回表にも9番川合くんのツーランなどで3点を追加し、中盤以降はエース関くんがタイミングを外す投球で相手を抑え込んだ。 西城陽は3回以降追加点を奪えず自慢の継投パターンで逃げ切りを図ったが、相手打撃陣に配球を読まれ逆転を許してしまった。 |
西城陽 ・1回戦 2−1 洛 西(延15回) 7/14舞 |
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7月21日(日) 3回戦
東山が打線爆発
ミス多発も連打で流れを引き込む!!
大会第8日西京極球場第3試合 | ||||
TN | 123 456 789 | TOTAL | H | E |
312 000 012 | 9 | 15 | 2 | |
300 000 010 | 4 | 7 | 3 |
1回に相手ミスから3点づつ取り合って迎えた2回表、東山は1番今堀くんのライト前タイムリーで勝ち越し。 その後も3回と9回に連打で得点を重ね、投げては2年生の木村くんが2回以降立ち直り、相手打線を抑え込んだ。 宮津は8回に連打で1点を返して一矢報いたものの、3投手が15安打と打ち込まれ、試合の流れを呼び込めなかった。 |
宮 津 ・2回戦 7−3 朱 雀 7/17舞 |
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7月24日(水) 4回戦
3年前の再現なるか東山
打ち負けず延長サヨナラで競り勝つ!!
大会第11日西京極球場第3試合 | ||||
TN | 123 456 789 10 | TOTAL | H | E |
100 003 211 1 | 9 | 14 | 4 | |
212 101 010 2x | 10 | 17 | 3 |
序盤から中盤は東山の、後半以降は外大西のペースで試合が進み、9回表ついに同点、10回に外大西が勝ち越した。 追いかける立場となった東山だが、10回裏に犠飛ですぐさま追いつき、代打川上くんがセンター前に運んでサヨナラ勝ちを決めた。 京都外大西は猛打で5点差をひっくり返し、のべ10人による小刻みな継投で相手打線を翻弄したものの、最後に決勝点を許してしまった。 |
京外西 ・2回戦 4−1 大 江 7/18舞 ・3回戦 11−1 同志社(7回コ) 7/22西 |
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7月26日(金) 準々決
粘りの東山の真骨頂
9回二死から追いついて勝利をもぎ取る!!
大会第13日西京極球場第3試合 | ||||
TN | 123 456 789 1011 | TOTAL | H | E |
000 210 101 05 | 10 | 17 | 1 | |
000 111 200 01 | 6 | 20 | 3 |
東山は1点差で迎えた9回表、二死から1番今堀くんにタイムリーが生まれ、土壇場で同点に追いつきこの日も延長戦へ。 リリーフしたエース関くんが粘投してピンチを凌ぎ、11回表に打者11人の猛攻で一気に5点を奪って大乱打戦に競り勝った。 立命館は主戦が奮闘し一時はリードしたものの、数度あった満塁のチャンスでことごとく後続が抑え込まれ勝利を逃した。 |
立命館 ・2回戦 10−0 北 稜(5回コ) 7/18太 ・3回戦 7−0 田 辺(8回コ) 7/22西 ・4回戦 6−5 洛 水 7/25西 |
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7月28日(日) 準決勝
逆転の東山は今年も粘り強い
乱打戦を制して3年ぶりに決勝の舞台へ!!
大会第15日西京極球場第2試合 | ||||
TN | 123 456 789 | TOTAL | H | E |
401 010 100 | 7 | 18 | 5 | |
310 004 01X | 9 | 13 | 2 |
立ち上がりに4点を先取された東山は、すぐさま3番野口くんの特大タイムリーなどで3点を返し、この日も乱戦に持ち込む。 2点差で迎えた6回裏、運も味方して連打が続き同点とした後、4番梅田くんが注目の相手エースから決勝の2点タイムリーを放った。 福知山成美は毎回安打で常に塁上を賑わせたもののホームは遠く、相手の粘りの前に試合の主導権を取ることが出来なかった。 |
福成美 ・2回戦 10−0 南 丹(6回コ) 7/20太 ・3回戦 10−0 八 幡(6回コ) 7/22西 ・4回戦 11−1 京韓国(5回コ) 7/25西 ・準々決 8−0 平 安(7回コ) 7/26西 |
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7月29日(月) 決 勝
ミラクル東山が最後の一戦を鮮やかに快勝
笑顔を絶やさない前向き野球で8度目の甲子園へ!!
大会第15日西京極球場優勝戦 | ||||
TN | 123 456 789 | TOTAL | H | E |
000 201 000 | 3 | ? | ? | |
101 110 00X | 4 | ? | ? |
東山は1回と3回に5番渡辺くんのタイムリーで2点を挙げ、4回に同点に追いつかれたものの、内野ゴロの間にすかさず勝ち越し。 5回裏には4番梅田くんのフェンス直撃二塁打で追加点を挙げ、終盤のピンチも内外野が好プレーを連発し追いすがる相手を振りきった。 立命館宇治は外野フライを打ち上げ続け打撃陣が振るわず、投手陣も3人が継投したものの相手の勢いを止められなかった。 |
立宇治 ・2回戦 7−0 府立商(7回コ) 7/15舞 ・3回戦 10−0 北 稜(5回コ) 7/20西 ・4回戦 4−0 綾 部 7/23西 ・準々決 10−2 山 城(7回コ) 7/26西 ・準決勝 6−0 峰 山 7/28西 |
※工事中 |
今夏の京都は4季連続優勝を狙う平安を筆頭に、春の近畿大会で優勝した京都学園、同準優勝の大谷、そして京都成章・鳥羽・福知山成美など
優勝候補が数々挙がれど、そこに東山の名前が出てくる事はまずありませんでした。実際、今年の同校の実力は府内で中位程度だったと思います。
しかし、緒戦で5点差をひっくり返し、実力伯仲の外大西に競り勝ち、最後は総合力で遙かに上回る成美や宇治に快勝して、終わってみれば優勝。
必ずしも強いチームが勝つのではなく、必ず勝つ!という思いの強いチーム、決して諦めずに常に上を向いて試合に臨み続けたチームが勝利する、
これだから高校野球は面白い、とつくづく実感しました。山崎監督を中心に部員がよくまとまり、一戦必勝で気がつけば6つ勝って甲子園を掴んでいた、
そんな感じの色濃い、この夏のガシ高の躍進でした。はっきり言ってしまえば全国クラスには歯が立たないレベルのチームだし、京都の代表としては
力不足の感も否めませんが、こと京都大会に限って言えば、その勝ち上がりぶりは間違いなく本物の強さだったし、感動的な優勝だったと思います。
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